ゼロゼロ融資の妥当性を検証
- LAPIN PDG
- 7 日前
- 読了時間: 2分

〜延命措置は必要だったのか〜
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、中小企業の資金繰りを支えた「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」。未曾有の危機を救った「救世主」としての側面と、現在進行形で表面化している「ゾンビ企業の温存」という副作用。
ビジネスパーソンとして押さえておくべき、この施策の妥当性と今後のリスクを多角的に検証します。
1. ゼロゼロ融資の概要と功罪
2020年から開始されたこの制度は、政府系金融機関と民間金融機関を通じて実施されました。最大の特徴は、利子補給(実質無利子)と信用保証協会による全額保証(無担保)です。
■倒産件数の歴史的低水準
最大の成果は、パンデミック初期の連鎖倒産を防いだことです。通常なら市場から退出せざるを得ない状況下でも、キャッシュを供給し続けることで、雇用とサプライチェーンを守り抜きました。
■債務の「過剰積み上がり」
一方で、本来は事業再生や転換が必要な企業にまで資金が回り、抜本的な経営改革を先送りにさせたという指摘もあります。
2. 妥当性の検証
〜3つの視点〜
ビジネスの視点から、この施策が適切であったかを以下の3軸で評価します。

3. 現在直面している「ポスト・ゼロゼロ」の現実
現在、多くの企業が据置期間を終え、本格的な返済フェーズに入っています。ここで顕在化しているのが「返済困難」と「追加融資の限界」です。
・債務超過の深刻化
物価高騰や人件費上昇が重なり、利息は払えても元本返済が進まない企業が急増。
・金融機関の姿勢変化
100%保証から「責任共有(80%保証)」への移行や、伴走支援(経営改善)を重視する姿勢へ。
・ビジネスパーソンの視点
取引先の財務状況をチェックする際、バランスシート上の「短期・長期借入金」の急増がゼロゼロ融資によるものか、そしてそれを事業利益(キャッシュフロー)で返済できる見込みがあるかを見極める力が必要不可欠となっています。
4.救急措置としては「成功」、リハビリとしては「課題」
結論として、ゼロゼロ融資は「止血」という救急措置としては大成功でしたが、その後の「リハビリ(自立支援)」への移行に苦戦していると言わざるを得ません。
今後は、単なる資金供給ではなく、不採算部門の切り出しやM&A、さらには円滑な廃業支援といった「攻めの出口戦略」が、日本経済全体の生産性を高める鍵となります。
結果として、体力がない企業を長期間苦しめることになったのではないでしょうか。延命よりも廃業支援が必要だったのかもしれません。



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