お菓子帳ブームの背景
- LAPIN PDG
- 2 日前
- 読了時間: 3分

〜アナログなトレンド〜
「推し活」や「アナログ回帰」の流れを汲み、Z世代を中心に社会現象となっている「お菓子帳(おかしちょう)」。単なる個人の趣味に留まらず、今やマーケティングやコミュニケーションの文脈でも無視できないキーワードとなっています。
ビジネスパーソンが押さえておくべき「お菓子帳ブーム」の背景と、そこから見える消費心理を解説します。
1. 「お菓子帳」とは何か?
お菓子帳とは、食べたお菓子のパッケージやラベルを切り取り、ノートやバインダーにスクラップして記録するものです。単に写真を撮ってSNSにアップするデジタルな記録とは異なり、「実物の手触り」や「デザインの再構築」を楽しむアナログな文化です。
・主な手法
空き箱を解体してノートに貼る、成分表示やバーコードまでデザインの一部として取り込む、食べた感想を添える。
・進化系
最近では100円均一ショップ(ダイソー、セリア等)の専用バインダーや、無印良品のカスタマイズ文具を駆使した「魅せる収納」へと高度化しています。
2. なぜ今、空前のブームなのか?
〜3つの背景〜
① 「パッケージ・リメイク」という新たなクリエイティビティ
近年のレトロブーム(たべっ子どうぶつ、純喫茶シリーズ等)により、お菓子のパッケージ自体が「アート」として再評価されています。消費者は商品を「食べて終わり」ではなく、パッケージを素材とした二次創作を楽しんでおり、これがブランドへの愛着(ロイヤリティ)を深める要因となっています。
② 「タイパ」の対極にある「没入感」への欲求
情報過多の時代、あえて手間をかけて「切る・貼る」というアナログ作業に没頭することが、一種のマインドフルネスとして機能しています。デジタル疲れを感じる層にとって、自分の手元に実物が残る「資産性」が魅力となっています。
③ SNSを通じた「コレクションの可視化」
完成したお菓子帳をTikTokやInstagram、Lemon8などのSNSで披露する文化が定着しています。「#お菓子帳」「#パッケージリメイク」などのハッシュタグで、他者のレイアウトを参考にしたり、レアな限定パッケージを自慢したりするコミュニティが形成されています。
3. ビジネス視点での考察:マーケティングへの示唆
このブームは、企業の商品開発や販促戦略に大きなヒントを与えています。
・LTVの向上
「記録に残したい」と思わせるパッケージデザインは、リピート購入や全種類コンプリートを促す。
・UGCの創出
ユーザーが自発的にコンテンツ(お菓子帳)を作成し発信するため、広告費をかけない自然な拡散が期待できる。
・SDGsとの親和性
「ゴミ」として捨てられるはずの包装材を「コレクション」に変える、副次的なアップサイクルとしての側面。
4. 業界の垣根を超えて
「お菓子帳」は、単なる子供の遊びや一時的な流行ではありません。「所有欲」「自己表現」「アナログ回帰」という現代の消費者のインサイトを突いた、非常に強力なトレンドです。
文具メーカーが専用のリフィルを発売したり、菓子メーカーがスクラップしやすいパッケージデザインを採用したりするなど、業界の垣根を超えたビジネスチャンスが広がっています。



コメント