top of page

LAWSON STORE 100 急速な店舗減少の背景

LAWSON STORE 100: The rapid decline in stores
LAWSON STORE 100: The rapid decline in stores

〜コンビニとミニスーパーの将来〜


コンビニエンスストアとスーパーマーケットのハイブリッド業態として独自の地位を築いたローソンストア100ですが、最盛期から店舗数が半減するなど、近年急速な縮小傾向にあります。この現象の背景には、小売業界の構造的な変化と競争激化があります。




🏪 ローソンストア100が大量閉店に追い込まれた理由


ローソンストア100(通称:100円ローソン)は、生鮮食品や日用品を100円(税抜)中心の低価格で提供し、従来のコンビニにない独自性を打ち出していました。しかし、その独自性が薄れる要因が複合的に絡み合い、厳しい状況に陥っています。


1. 競合・都市型ミニスーパーの猛追


最も大きな要因の一つは、イオングループのまいばすけっとなど、都市型ミニスーパーの急速な躍進です。


・ 出店戦略

まいばすけっとは、都市部で狭小な敷地を活用してドミナント出店(特定地域への集中出店)を強化しました。


・商品構成

生鮮食品や日配品の品揃えを強化しつつ、コンビニよりも安価な価格設定で、ローソンストア100がターゲットとしていた「小型スーパー」としての需要を奪いました。


ローソンストア100は、この強力な競合に対し、収益面で消耗し、大量閉店を余儀なくされました。




2. 本家ローソンの「スーパー化」による差別化の喪失


メインブランドであるローソン自体が、特にコロナ禍以降、冷凍食品や日配品、弁当などの簡便型・生鮮関連商品の品揃えを強化し、「スーパー化」を進めました。


・存在意義の低下

ローソンストア100が担っていた「スーパー需要を満たす」という役割が薄れ、グループ内での存在意義が低下しました。


・コンセプトが曖昧に

ローソンストア100が通常のコンビニ商品を取り扱う比率を高めた結果、「100円均一」のコンセプトが曖昧になり、ローソンや他のコンビニとの差別化が困難になりました。




3. 「100円均一」モデルの限界とデフレの終焉


原価高騰や人件費の上昇といった経営環境の変化により、「100円(税抜)で利益を出す」ビジネスモデル自体が限界を迎えました。


価格維持のために商品の内容量が減ったり(実質値上げ)、やむを得ず100円以外の価格帯の商品を増やす必要が生じました。


これは、デフレ経済下で強みを発揮した低価格業態の宿命とも言えます。




🔮 コンビニとミニスーパーの将来

〜業態の「融合」と「特化」〜


ローソンストア100の苦境は、小売業界全体で進む「CVS(コンビニエンスストア)とSM(スーパーマーケット)の境界線の溶解」を象徴しています。今後の両業態の将来は、以下のトレンドで予測されます。



1. コンビニエンスストアの進化

〜「総合生活サービス拠点」へ〜


コンビニは、単なる商品販売の場から、より地域のニーズに特化した総合的な生活インフラへと進化します。


・SM化の加速

生鮮・冷凍食品、ミールキットなど、即食性の高い食品と家庭内食(内食)を支える商品の品揃えがさらに強化されます。特に都心部の小型店舗では、この傾向が顕著になります。


・デジタル・省人化

AIやIoTを活用したセルフレジ、無人営業、モバイルオーダーが普及し、人件費高騰や24時間営業問題に対応します。


・ラストワンマイル戦略

宅配・即配(例:セブン-イレブンの「セブンNOW」)の拡大、EC商品の受け取り・返却拠点としての機能強化が進み、地域住民の利便性を最大化します。




2. ミニスーパーの進化

〜地域密着型SMの再定義へ〜


ミニスーパーは、従来のスーパーよりも小商圏・高頻度での利用に対応した、都市生活者向けのSMとして最適化が進みます。


・「価格」と「鮮度」の両立

まいばすけっとなどが引き続き価格競争力と利便性で優位を保ち、「日常使いの食品インフラ」としての地位を確立します。


・生鮮食品の強化

都市部の単身者や共働き世帯のニーズに応え、少量パックやカット野菜、簡便食材といった「時短」に特化した商品構成をさらに強化します。


・ドラッグストアとの融合

ミニスーパーが医薬品や化粧品を取り扱うドラッグストア機能を一部取り込む、あるいはその逆の業態融合も進み、より幅広い日常的なニーズに応える店舗が増加します。





👀業界変化の着目すべき視点


この業界変化は、単なる店舗の栄枯盛衰ではなく、「消費者のライフスタイルの変化」に起因するものです。


・「簡便性」と「時短」への高まる需要

核家族化や高齢化、共働き世帯の増加により、買い物にかける時間や手間を極限まで減らしたいというニーズが両業態を牽引しています。


・「業態の境界線の消失」

今後、小売業者はCVS、SM、DS(ドラッグストア)といった従来の垣根を越え、顧客の生活動線上の「どの時点」で「どのような課題を解決」できるかという視点での競争が激化します。


この「小売りのハイブリッド化」と「デジタル化による省人化」の潮流は、販売チャネル戦略やサプライチェーンの再構築を考える上で不可欠な要素となるでしょう。



コメント


©2023 合同会社ラパンサービス

Écrit par Hideo Yamamoto.

bottom of page