取引先からリベートを要求された時の鉄則
- LAPIN PDG
- 2025年12月8日
- 読了時間: 4分

〜ビジネスパーソンが取るべき冷静な対処法〜
取引先との良好な関係はビジネスの基本ですが、予期せぬ場面でリベート(賄賂や不当な金銭・利益の要求)を求められることがあります。このような状況は、企業のコンプライアンスや個人のキャリアに深刻なリスクをもたらします。
私の経験ですが、某大学病院で「職員の旅行があるから50万円カンパして」と要求されたことがありました。その時の経験から、ビジネスパーソンがリベートを要求された際に、冷静かつ適切に対処し、リスクを回避するための鉄則を解説します。
1. その場での鉄則
〜決して「安請け合い」をしない〜
リベート要求の瞬間、最も重要なのは「時間を稼ぎ、断言を避ける」ことです。
・即答を避ける
その場で「いいですよ」「検討します」といった肯定的、または曖昧な返答は絶対にしてはいけません。言質を取られると、後々非常に不利になります。
・返答を保留する言葉を使う
「持ち帰って社内で検討します」「当社のコンプライアンス部門に確認が必要です」など、決定権が自分にないことを明確に伝え、その場での回答を保留してください。
・記録を取る
日時、場所、要求者、要求内容(具体的な金額や条件)など、可能な限り詳細をメモに残します。
2. 会社への報告と相談
〜最優先事項〜
リベート要求は、個人で抱え込まず、すぐに会社全体の問題として扱うことが不可欠です。
A. 報告・相談すべき部門
真っ先に報告すべきは、上長や直属のマネージャーですが、状況に応じて以下の専門部署に相談します。
・直属の上司
状況を把握してもらい、組織的な対応を開始してもらう。
・法務部・コンプライアンス部門
法的な問題がないか確認し、今後の対応(文書作成、外部弁護士への相談など)を主導してもらう。
・監査部門・内部通報窓口
公平な立場で事実調査と記録を行ってもらう。上司に相談しにくい場合はこちらを優先。
B. 報告時のポイント
・5W1Hで客観的に
事実のみを、誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように要求したのかを客観的に報告します。
・感情や推測を交えない
「たぶん悪意はないと思う」「いつものことだと思った」といった主観的な解釈は避け、あくまで事実のみを伝えます。
3. 会社主導での「拒否」と関係の整理
会社として事実関係が確認できたら、以下の手順で正式にリベート要求を拒否します。
A. 会社としての正式な拒否
・文書での回答を原則とする
法務部門と連携し、会社のコンプライアンス規定に基づき、リベート要求には応じられない旨を正式な書面やメールで伝えます。
・コンプライアンス規定を盾にする
「当社の倫理規定(または贈収賄防止規定)により、いかなる場合も個人的な利益供与は認められておりません」と、会社のルールを根拠に拒否します。
B. 取引関係の再検討
リベート要求があった取引先は、今後も同様のリスクを抱えている可能性があります。
・取引の継続性を検討する
会社の信用や社員の安全を守るため、その取引先との継続的な取引の是非を法務部門や経営層を交えて真剣に議論します。
・担当者の変更を要求する
相手側の担当者の変更を求めることも一つの選択肢です。
4. 知っておくべき法的リスク
リベート要求は、単なるビジネス上の問題ではなく、刑事罰につながる可能性があります。特に、公務員などへの贈賄は贈賄罪となり、相手側が民間企業であっても不正競争防止法などに触れるリスクがあります。
・贈収賄防止規定の遵守
多くの企業は独自の「贈収賄防止規定」を設けています。この規定に反する行為は、会社からの懲戒処分の対象にもなります。
・最悪の事態を避ける
安易な要求への受諾は、会社として連座責任を問われる可能性や、自身の逮捕・起訴といった最悪の事態を招きかねません。
「リベート要求は、企業倫理とコンプライアンスの危機」です。これを乗り越えることが、あなたの信頼と企業のレピュテーションを守ることにつながります。



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