イオン離れが起こってる!
- LAPIN PDG
- 2025年11月28日
- 読了時間: 3分

〜商店街の破壊神イオンに何が起きたのか〜
近年報じられるイオンの一部店舗の閉店や、総合スーパー(GMS)事業の苦戦は、「イオン離れ」という形で消費行動の変化を映し出しています。これは単なる業績不振ではなく、人口動態の変化、消費行動の多様化、そして商業環境の構造的な変化が複合的に絡み合った結果として理解すべきです。
■イオン離れの主な複合的要因
イオンのGMS業態(衣料品、住居用品、食品など多岐にわたる商品を扱う大型店舗)が客離れに直面している主要な要因は以下の通りです。
1. 人口動態の変化と地方商圏の縮小
・少子高齢化と都市部への集中
地方における商圏人口の減少が深刻化しており、特に大規模な郊外型モールは採算性の維持が難しくなっています。
・高齢者の増加と消費ニーズの変化
高齢世帯が増加することで、広大な郊外型モールよりも、身近な小型店舗やネットスーパーといった利便性の高い購買チャネルへの需要が高まっています。
2. 消費行動の多様化とGMSの相対的優位性の低下
・ネット通販(EC)の台頭
アマゾンや楽天などのECサイトの普及により、価格比較や購入の手軽さでGMSが競争力を失っています。特に衣料品や住居用品といった非食品分野で顕著です。
・専門店の台頭
ニトリ(家具・インテリア)、ユニクロ(衣料品)など、特定の分野に特化した専門店が、高品質や専門性を追求することで顧客を引きつけており、"何でも揃う"というGMSの強みが相対的に薄れています。
3. 経済環境とインフレの影響
・コスト高と価格競争の激化
原価上昇(インフレ)の中で、他のスーパー各社との価格競争は激しさを増しています。
・来店客行動の変化
賃上げが進む一方で消費が比例して増えない「インフレ定着」の状況下で、消費者は特売日に集中して来店する傾向が高まり、日常的な購買頻度が低下しています。
4. 施設の老朽化と運営コストの増加
・バブル期の店舗の老朽化
バブル期に建設された多くの店舗が老朽化し、維持費や修繕費が増加しています。これにより、低収益店舗の整理(閉店)を通じて経営資源を収益性の高い事業に集中させる動きが見られます。
■ビジネスパーソンへの示唆
イオン離れの背景にある構造的な変化は、小売業界に限らず、多くのビジネスにとって重要な示唆を含んでいます。
・構造変化への対応
人口動態の変化やデジタル化といった構造的な課題に対しては、低収益事業の整理や事業ポートフォリオの再構築といった企業戦略の変化が不可欠です。
・顧客接点の多様化
物理的な店舗(リアル)だけでなく、ネットスーパーやECといったデジタルチャネルの強化、そしてこれらを連携させるオムニチャネル戦略が、顧客の購買習慣の変化に対応するための生命線となります。
・「総合」の限界と「専門性」の重要性
かつて強みであった「何でも揃う」総合小売業態が苦戦する中、これからは食品特化や特定ニーズに対応した専門性の高いサービスへと事業を再構築することが競争優位性を生む鍵となります。



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