「怪しいメール」の見分け方
- LAPIN PDG
- 5月9日
- 読了時間: 4分

〜そのメール、本当に大丈夫?〜
日々の業務で多くのメールをやり取りするビジネスパーソンにとって、巧妙化するサイバー攻撃や詐欺メールは深刻な脅威です。うっかりURLをクリックしたり、添付ファイルを開いたりすれば、機密情報の漏洩や金銭的な被害につながる可能性も。
そこで本記事では、ビジネスパーソンが日々の業務で遭遇する可能性のある「怪しいメール」を見抜き、被害を防ぐための具体的なポイントを解説します。
1. 送信元を確認する
〜本当にその人からのメールですか?〜
〇メールアドレスのドメイン
差出人のメールアドレスのドメイン(@マーク以降の部分)が、送信者が所属する組織の正式なものと一致するか確認しましょう。例えば、会社の同僚からのメールであれば、自社のドメインになっているはずです。フリーメールアドレス(@gmail.com、@yahoo.co.jpなど)からのビジネス連絡は警戒が必要です。
〇表示名とメールアドレスの不一致
表示されている名前は本物に見えても、実際に表示されているメールアドレスが全く異なる場合があります。メールソフトによっては、マウスオーバーすることで実際のメールアドレスを確認できます。
〇スペルミスや類似ドメイン
正規のドメインと酷似した、わずかなスペルミスや文字の入れ替えがあるドメインが使われている場合があります。注意深く確認しましょう。
〇過去のメール履歴の確認
過去に同じ相手とメールのやり取りがある場合は、過去のメールと今回のメールの文面やトーンが大きく異なっていないか確認しましょう。
2. 件名と本文を確認する
〜不自然な点はありませんか?〜
〇緊急性を煽る言葉
「至急」「重要」「緊急」「本日中」といった言葉で、冷静な判断を鈍らせようとするメールは要注意です。
〇不自然な日本語
機械翻訳のようなぎこちない日本語や、誤字脱字が多いメールは、海外からの攻撃である可能性が高いです。
〇心当たりのない内容
身に覚えのない請求や、参加した覚えのないイベントの案内など、不審な内容のメールは安易に信用しないようにしましょう。
〇個人情報の要求
ID、パスワード、クレジットカード情報などの個人情報をメールで尋ねることは、正規の機関ではほとんどありません。
〇不自然なURLや添付ファイル
本文中に記載されたURLのドメインが送信元の組織と関連がない場合や、拡張子が実行形式(.exe、.bat、.scrなど)の添付ファイルは非常に危険です。
3. 添付ファイルに注意する
〜安易に開かない!〜
〇拡張子の確認
添付ファイルの拡張子を確認し、実行形式のファイルは絶対に開かないでください。
〇パスワード付きzipファイル
パスワード付きのzipファイルを開かせ、マルウェア感染を狙う手口があります。パスワードが別メールで送られてくる場合も警戒が必要です。
〇ファイル名と内容の不一致
ファイル名と実際の内容が明らかに異なる場合も注意が必要です。
4. URLに注意する
〜クリックする前に確認を!〜
〇マウスオーバーで確認
URLにマウスカーソルを合わせると、実際のリンク先が表示されます。表示名と異なるURLの場合は注意が必要です。
〇短縮URLの警戒
短縮URL(bit.lyなど)は、リンク先を隠蔽するために使われることがあります。安易にクリックせず、可能な限り展開して確認しましょう。
〇HTTPSの確認
ログインページや個人情報を入力するページでは、URLが「https://」で始まっているか、鍵のアイコンが表示されているかを確認しましょう。これらは通信が暗号化されていることを示しますが、最近ではフィッシングサイトでもHTTPSを使用している場合があるため、過信は禁物です。
5. 不審なメールへの対処法
〜落ち着いて対応を〜
もし怪しいメールを受け取ったら…
〇安易に返信しない
不審なメールに返信すると、相手にメールアドレスが有効であることを知らせてしまう可能性があります。
〇URLをクリックしない、添付ファイルを開かない
これらはマルウェア感染やフィッシング詐欺の入り口となる可能性があります。
〇社内のセキュリティ担当部署に報告する
判断に迷う場合は、必ず社内の情報システム部門やセキュリティ担当者に相談しましょう。
〇不用意に個人情報を入力しない
メール本文やリンク先のウェブサイトで個人情報の入力を求められても、安易に入力しないようにしましょう。
〇ブラウザのセキュリティ機能を活用する
最新のブラウザには、フィッシングサイトや不正なウェブサイトを警告する機能が搭載されています。常に最新の状態に保ちましょう。
■まとめ
〜常に警戒心を持ち、冷静な判断を〜
サイバー攻撃の手法は日々巧妙化しており、一見すると本物と見分けがつかないメールも存在します。重要なのは、常に警戒心を持ち、少しでも不審に感じたら安易に操作しないことです。
本記事で解説したポイントを参考に、日々のメールチェックをより慎重に行い、情報セキュリティ意識を高めていきましょう。もし判断に迷う場合は、決して一人で悩まず、周囲の同僚やセキュリティ担当者に相談することが大切です。
安全なメール利用を心がけ、ビジネスを脅威から守りましょう。
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