七福神のルーツと成り立ち
- LAPIN PDG
- 1月3日
- 読了時間: 3分

〜七福神はドリームチーム〜
日本の正月に欠かせない存在である「七福神」。実はそのルーツを辿ると、日本、インド、中国という3つの国の宗教や文化が複雑に混ざり合って誕生した、非常に国際色豊かな「ドリームチーム」であることがわかります。
七福神がどのようにして現在の形になったのか、その成り立ちと各神様のルーツを解説します。
1. 七福神の誕生
〜日本独自の「習合」文化〜
七福神というユニットが成立したのは室町時代中期と言われています。
当時、京都の庶民の間で「福を授ける神様」をまとめて信仰する習慣が広まりました。日本古来の神道、インドのヒンドゥー教(仏教経由)、中国の道教や仏教が混ざり合う「神仏習合」の考え方によって、国籍を超えた現在のメンバーが定着しました。
江戸時代には、徳川家康の側近であった天海大僧正が「七福神を参拝することで七つの災難が除かれ、七つの幸福が授かる(七難即滅 七福即生)」と説いたことで、庶民の間で爆発的なブームとなりました。
2. 各神様のルーツと由来
メンバーの出身地を見ると、日本出身はたった一人しかいません。
【日本出身】
●恵比寿(えびす)
・ルーツ
日本古来の神(事代主神や、海から流れてきた寄り神様)。
・役割
元々は漁業の神。現在は商売繁盛の神として親しまれています。
【インド出身】(ヒンドゥー教の神々)
●大黒天(だいこくてん)
・ルーツ
破壊神シヴァの化身「マハーカーラ」。
・変遷
日本に伝わると、名前の読みが同じ「大国主命(おおくにぬしのみこと)」と合体し、現在のような優しい福の神の姿になりました。
●毘沙門天(びしゃもんてん)
・ルーツ
戦いの神「クベーラ」。
・役割
仏教では四天王の一人「多聞天」として知られ、厄除けや勝利の神とされます。
●弁財天(べんざいてん)
・ルーツ
聖なる川の女神「サラスヴァティー」。
・役割
唯一の女神。水の神、音楽・芸能・学問の神として信仰されています。
【中国出身】(仏教・道教・実在の人物)
●布袋尊(ほていそん)
・ルーツ
中国に実在したとされる禅僧「契此(かいし)」。
・役割
常に大きな袋を背負っており、千客万来や子宝の神とされます。七福神の中で唯一、実在の人物がモデルです。
●福禄寿(ふくろくじゅ)
・ルーツ
中国道教の神。
・役割
幸福、封禄(財産)、長寿の三徳を具現化した神。南極星の化身とも言われます。
●寿老人(じゅろうじん)
・ルーツ
福禄寿と同じく、中国道教の神(南極老人星)。
・役割
長寿と健康を司ります。福禄寿と同一人物とされることもあります。
3. なぜ「七」人なのか?
「七」という数字は、仏教の経典にある「七難即滅 七福即生(しちなんそくめつ しちふくそくしょう)」という言葉に由来しています。
七福神は、異なる文化や宗教を否定せず、良いところを取り入れて「みんなで幸せになろう」という、日本人の寛容な精神を象徴する存在と言えます。



コメント