コロナ禍のペットブーム、その後
- LAPIN PDG
- 1月22日
- 読了時間: 3分

コロナ禍という特殊な環境下で爆発的に拡大した「ペットブーム」。
それから数年が経過した現在(2026年)、ブームは一時の熱狂から、「光と影が混在する成熟期」へと移行しています。
当時のブームがどのような変化をもたらし、現在どうなっているのか、調査に基づき解説します。
1. ブームの変遷
〜新規飼育数は減少、支出は拡大〜
コロナ禍(2020年〜2021年)には、癒やしを求める人々により新規飼育頭数が急増しましたが、現在はその反動が見られます。
・新規飼育数の鈍化
外出制限の解除や物価高の影響により、新たにペットを迎え入れる世帯数は減少に転じました。特に犬の飼育頭数は減少傾向が続いており、散歩の手間やコストの高さが要因と見られています。
・市場の「プレミアム化」
一方で、ペット関連市場の規模自体は拡大を続けています。これは「ペットの家族化(ヒューマナイゼーション)」が加速したためです。飼育頭数は増えなくても、1頭にかける食費、医療費、保険代などが高額化しており、2025年〜2026年にかけて市場は過去最高水準を維持しています。
2. 深刻化する「影」の部分
〜飼育放棄の現実〜
ブームの裏側で懸念されていた「安易な飼育」の結果が、現在、保護施設などの現場で顕在化しています。
・「生活の再開」による放棄
リモートワークの終了や海外旅行の再開により、「思ったより世話が大変」「時間がなくなった」という身勝手な理由での飼育放棄が一部で続いています。
・物価高と高齢化
昨今の物価高による家計への圧迫、またコロナ禍にペットを飼い始めた高齢者が、自身の体調悪化により飼い続けられなくなるケースも深刻な問題となっています。
・保護団体のキャパシティオーバー
多くの保護団体が、こうした「ブームの忘れ物」とも言える動物たちの受け入れに追われ、限界に近い状態が続いています。
3. 法規制と意識の変化
〜責任ある飼育へ〜
こうした事態を受け、この数年で法規制や社会の意識も大きく変わりました。
・マイクロチップ装着の義務化
2022年からの義務化により、無責任な遺棄に対する抑止力が強化されました。
・「保護犬・保護猫」という選択肢の定着
ペットショップで買うだけでなく、保護施設から譲り受けることが一般的な選択肢として定着しました。ブームを経て、「動物の一生を預かる」ことの重みが社会全体で再認識されています。
4.ブームから「文化」への過渡期
現在の状況をまとめると、「ブームとしての熱狂は終わったが、家族としての絆はより深まっている」と言えます。
一時の「ペット・バブル」は弾けましたが、生き残った関連産業はヘルスケアや高齢ペット介護といった「質の向上」にシフトしています。今後の課題は、ブームの影で生まれた行き場のない命を、いかに社会全体で守っていくかに移っています。



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