思考の違いが営業成績を左右する理由
- LAPIN PDG
- 5 日前
- 読了時間: 4分

〜トップセールスはポジティブ思考〜
成果を出し続けるトップセールスと、どうしても目標に届かない未達成者。両者の決定的な差は、スキルの差ではなく「思考のベース(前提条件)」の差にあります。
今回は、エース営業マンの秀樹(ひでき)と、万年未達成の駄目男(だめお)の脳内をのぞき見しながら、その決定的な違いを対話形式で解説します。
1. 「ヒアリング」の目的
〜課題解決か、手札の提示か〜
ある日、オフィスで次のアポイントに向けた準備をしている二人の会話からスタートします。
駄目男:「あ〜あ、次の会社、何から提案しようかな。うちの最新のAシステム、パンフレット一通り説明すれば、どれか一つくらい刺さりますかね?」
秀樹:「駄目男、それだとまた『検討します』で終わっちゃうよ。次のアポ、お客さんが今一番頭を抱えている『ボトルネック』は何だと思っているの?」
駄目男:「え? それを聞きに行くためのアポじゃないんですか? とりあえず自社製品の強みをバーッと喋って、相手の反応を見ようかと……」
秀樹:「逆だよ。営業の最初の仕事は『喋ること』じゃなくて『診察』。医者が患者にいきなり薬の説明をしないのと同じさ。僕らは、相手が気づいていない病巣(課題)を見つけに来た専門家として座らなきゃいけない」
●思考の違い
・駄目男(未達成)の思考:「何を話すか(自社商品)」を考えている。
・秀樹(トップ)の思考:「何を聴き出すか(顧客の不満・不便・不安)」を考えている。
2. 「断られた時」の捉え方
〜拒絶か、条件のすり合わせか〜
夕方、二人がオフィスに戻ってきました。駄目男はひどく落ち込んでいる様子です。
駄目男:「終わりました……。自信満々で提案したのに、予算が合わないって一蹴されました。やっぱり僕、あの社長に嫌われてるんだと思います……」
秀樹:「お疲れ様。でも、それってただの『条件提示』だよ。落ち込む必要なんてどこにもないじゃない」
駄目男:「えっ? だって『高いから無理』って断られたんですよ? 完全に拒絶されたじゃないですか」
秀樹:「違うよ。社長は『その金額を払うだけの投資対効果(ROI)が見えていない』と言っただけ。あるいは『予算の出処を工夫すれば通せる』かもしれない。断られた瞬間からが、本当の『商談(すり合わせ)』のスタートだよ」
駄目男:「スタート……? 僕はもう、次に行くのが怖いです……」
秀樹:「提案を断られたのを、自分の『人格の否定』と捉えちゃダメだ。相手はビジネスの条件を言っているだけ。次は『どの部分のコストがネックですか?』とか『もし効果が2倍になるなら予算は合いますか?』って、パズルを解くようにアプローチしてみなよ」
●思考の違い
・駄目男(未達成)の思考: 断絶を「人格へのNO」と受け止め、感情的に傷つく。
・秀樹(トップ)の思考: 断絶を「条件のズレ」と受け止め、ゲームの難所をクリアする感覚で楽しむ。
3. 「時間と行動」の管理
〜打席数か、確率か〜
月末、今月の振り返りミーティングでの一コマ。
駄目男:「今月も目標未達でした……。でも、行動量は誰よりも負けてないはずです! とにかく1日50件、泥臭くテレアポを続けましたから!」
秀樹:「駄目男、頑張ったのは認めるけど……その50件の『質』はどうだった? ターゲットの選定はちゃんとした?」
駄目男:「質より量ですよ! 数を打てば当たるって、前の先輩も言ってましたし!」
秀樹:「それは半分正解で、半分間違い。確度が極端に低いリストにいくら数を打っても、疲弊するだけだよ。僕の場合、今月はアプローチ件数自体は駄目男の半分以下だけど、事前に『今、まさにこの課題で困っているはず』という業界やフェーズの企業を徹底的に絞り込んだんだ」
駄目男:「でも、絞り込んだら、断られた時に後がなくなるじゃないですか」
秀樹:「だからこそ、1件あたりの事前準備に時間をかける。相手のHPやIR情報を読み込んで、仮説を3つ組み立ててから電話する。営業の時間は有限だから、汗をかく場所を『行動の量』から『仮説の質』に変えないと、いつまでもラットレースから抜け出せないよ」
●思考の違い
・駄目男(未達成)の思考:「動いた量(自己満足)」で安心しようとする。
・秀樹(トップ)の思考:「打率を上げるための準備(期待値の最大化)」にリソースを割く。
■秀樹と駄目男の「思考対比表」
二人の決定的な違いを、ビジネスパーソンが今日から意識できるように整理しました。

■思考のベースをアップデートせよ
駄目男の思考は、決して彼が怠けているからではありません。「売りたい」という焦りや、「傷つきたくない」という防衛本能が、無意識に彼を非効率な行動へ走らせています。
一方で秀樹の思考は、常に「顧客視点(相手にどんなメリットがあるか)」という一軸で貫かれています。
もし、今の営業活動に行き詰まりを感じているなら、明日からのアプローチをこう変えてみてください。
「私は今、商品を売ろうとしているか? それとも、目の前の人の困りごとを解決しようとしているか?」
この小さな主語の転換こそが、トップセールスへの第一歩です。



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