なぜダイソーは急成長できたのか?
- LAPIN PDG
- 8月16日
- 読了時間: 3分

〜ビジネスパーソンが学ぶべき3つの戦略〜
「100円ショップ」という言葉が、いまや生活に欠かせないものとなっています。その火付け役であり、業界のリーディングカンパニーであるダイソーは、なぜこれほどまでに急成長を遂げることができたのでしょうか。単に「安くて便利」というだけではない、その成長の裏側に隠された3つの戦略を解説します。
1. 圧倒的な商品開発力とサプライチェーンの構築
ダイソーの強みは、なんといってもその商品ラインナップの豊富さにあります。しかし、ただ単に数が多いだけでなく、そのほとんどが自社で企画・開発されたオリジナル商品である点に注目すべきです。
・「生活のインフラ」としての機能
食料品から化粧品、文房具、食器、雑貨、さらにはアウトドアグッズまで、ありとあらゆるジャンルの商品が並びます。これにより、消費者は「必要なものはとりあえずダイソーに行けば揃う」という安心感を得られます。
・高品質と低価格の両立
一般的なメーカーはコスト削減のために海外工場に生産を委託しますが、ダイソーは商品企画から生産、物流、販売までを一貫して自社で管理するサプライチェーンを確立しています。これにより、中間マージンを徹底的に排除し、高品質な商品を低価格で提供することを可能にしています。
2. 体験価値の提供
かつて100円ショップは「とりあえず安いから買う」というイメージが強かったかもしれません。しかし、ダイソーは単なる安売り店から脱却し、「買物自体を楽しむ場所」へと進化しました。
・トレンドを意識した商品展開
SNSで話題になるような、おしゃれでデザイン性の高い商品や、季節感を取り入れた商品が次々と登場します。これにより、消費者は「掘り出し物を見つけに行く」というワクワク感を味わえます。
・常に変化する売場
新商品が毎週のように入荷するため、いつ行っても新しい発見があります。これにより、リピーターを飽きさせない仕組みを作り上げています。
3. グローバル市場への積極的な進出
国内市場が飽和していく中で、ダイソーは海外への積極的な進出で成長を加速させています。
・日本文化としての「100円ショップ」
「高品質な商品を安く買える日本の文化」として、海外でも人気を集めています。特に、日本のアニメやキャラクターとコラボレーションした商品は、海外の顧客にも強くアピールしています。
・ローカライズ戦略の巧みさ
各国の文化やニーズに合わせて商品ラインナップを調整したり、店舗のレイアウトを工夫したりするなど、ローカライズにも力を入れています。これにより、現地の消費者にも受け入れられやすい店舗づくりを実現しています。
これらの戦略は、単に「安さ」を追求するだけでなく、「顧客にとっての価値」を多角的に提供し続けるダイソーの企業姿勢を如実に表しています。これらの要素は、私たちビジネスパーソンが自社の戦略を考える上でも、多くのヒントを与えてくれるのではないでしょうか。
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